今月、JAバンクを騙るフィッシングメールが数日毎に5通ほど届きました。今まで迷惑メールやフィッシングメールは数多く受信しましたが、装う企業としてJAバンクは今回初めてです。件名は企業らしからぬタイトルですが、メール内容については、おかしな日本語表現もなく、テキストメールが多い中、冒頭の通り HTML形式のフィッシングメールなので、文面の体裁が整っていて本物と勘違いしそうです。メール内容は以下の通り。
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差出人:JAバンク <no-reply960@lovelytips.com>
宛先:私のメールアドレス
件名:【JAバンク】ご本人様確認未完了のため至急対応をお願いします
【重要】ご本人様による口座利用の確認について
平素よりJAバンクをご利用いただき、誠にありがとうございます。
近年、全国的に口座の不正開設や売買、譲渡などを利用した金融犯罪が急増しており、巧妙化・組織化が進んでおります。特に、SNSや不正サイトを通じて口座情報が悪用されるケースが増えており、金融機関としても対策の強化が急務となっております。
こうした状況を受け、JAバンクではすべてのお客様に対し、ご本人様による口座利用の継続意思確認をお願いしております。これは万が一、第三者におって口座が不正に使用されていう場合でも、被害拡大を未然に防ぐための重要な対応です。
また、ご確認をいただけない場合、法令上のリスク判断に基づき、一時的な口座のご利用制限や永久的な停止措置が実施される可能性がございます。誤認による制限や被害防止のためにも、以下より速やかにご確認手続きをお願いいたします。
ご本人確認はこちらから
お客様の大切な資産と信用を守るため、JAバンクでは引き続き消費者庁および関係機関と連携し、
最新のセキュリティ対策を講じてまいります。皆様のご理解とご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。
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上記メールが、フィッシングメールである判別ポイント
①差出人のメールアドレスが、企業らしからぬドメイン且つ文字列にjaがない(JAバンクのメールドメインは、「@janetbank.jp」「@webcenter.anser.or.jp」「@otp-auth.net」のみ)。
②JAバンクを騙る複数のメールが立て続けに来ましたが、メール内にある「ご本人確認はこちらから」のリンク先URLは、都度違うものでした。JAバンク公式サイトのURLは、https://www.jabank.org/・・・から始まりますが、いずれも文字列にjabankは含まれておらず。
③ご本人確認をしない場合、口座の利用制限や永久的な停止措置が実施される旨の説明がありますが、得意先であるお客様に対して、企業がそのような対応をする事はありません。
④jaバンクと取引が無い方はフィッシングとすぐ分かる(私の場合、jaと取引有り)
メール内のリンクは絶対クリックしてはいけません(万一、クリックしてリンク先を開いても、入力しなければ大丈夫です)。必ずブラウザからJAバンク公式サイトにログインしてください。仮にメールにあるようなお願いがあるのであれば、jaバンク公式サイトにも同じ案内がある筈なので、本物であるかのチェックが可能になります。
もっとも、上記メールの欄外にて「ご不明な点がある場合は、JAバンク公式サイトよりご確認下さい」とあり、実際に確認されるとウソがばれる訳ですが、逆に本物の企業からのメールと思わせるところが、実に巧妙なのであります。
以下のスクショは、同じく今月に届いたJAバンクを騙るフィッシングメールの一つですが、先に紹介したHTMLメールではなく、テキストメールとなっています。フィッシングメールは、一般的にテキストメールである場合が多いです。
ご不明な点があればカスタマーサポートまで連絡くださいといいながら、発信元はJAネットバンク/カスタマーサポートとなっており意味不明。フィッシングメールは、同じ企業名で、数通立て続けに送られてきますが、都度 差出人メールアドレスやリンク先URLが変わるのも特徴です。
今月は、そのほか Appleやクロネコヤマトを騙るフィッシングも届きました。フィッシングメールは、しばらく来なかったのに、久々にどっと来ました。忘れたころに切り口を変え巧妙に攻めてきますので、フィッシングメールには十分気をつけたいものです。リンク先をクリックすると、本物そっくりの偽ログイン画面に誘導され、アカウント情報や個人情報入力を求めてきます。企業がメールを通して、個人情報を入力させて、本人確認をすることは絶対にありません。肝に銘じておきましょう。













