駐車場の車止めにはタイヤを当てない方が良いという記事がよく目につきます。ひと昔前にはそんな記事はひとつも見当たらず、駐車場では殆どのドライバーが、車止めに当てて車を止めていたのではないでしょうか。一番の理由は、タイヤやサスペンションに、僅かとは言えストレス(負荷)を与え、その積み重ねが車にダメージを与えてしまうという事なのです。
車の性能も上がり、日本車は品質も高く頑丈にできているので、滅多なことでは故障せず、海外でも人気車としてメイドインジャパンは折り紙つきです。なのに、最近になって何故このような記事が目につくようになったのか不思議ですが、現在では 車止めにタイヤを当てて止めないほうがよいというのが定説になっているようです。
駐車場の車止めがある理由は、これ以上(バックまたは前進)超えると壁や他車に当たる可能性がある境界位置であり、後輪または前輪を当てて止めれば、ベストな駐車になるよう位置決めをされているからです。
アメリカのショッピングセンターでは、一台当りの駐車場や通路が広く、斜め駐車なのでヘッドインパーキング(前向き駐車)が主流になっています。1週間~2週間分の食料を大量に買うケースが多く、前向きの方がトランクとショッピングカートとの食糧の出し入れがたやすくなります。また、駐車場を出るときはバックなので、防犯・盗難防止にもなっているようです。
車止めに押し当てたまま、長期間駐車しておく事は、タイヤの変形およびサスペンションにダメージを与えるのは理解はできます。角のある車止めにも注意が必要です。また、勢いよくバック(または前進)して、勢いよく当てて止めたり、車止めを乗り越えるような行為も 同様にダメージを与えます。
これらの理由を踏まえ、車止めのある駐車場では、ゆっくりバックして、車止めに当たる少し手前で車を止めるのがベストであるということなのです。結論から言うと、是非論はありますが、私も数年前から、駐車時間の長い自宅の駐車場では、毎回 車止め当てることなく、少し手前で止めるようにしています(冒頭の写真:車止めから数センチ空けています)。
ゆっくりバックして車止めに一度タイヤを当てて、その後 車を少し前進させて駐車すればよいという紹介もあります。ただ、この場合、ゆっくりバックして(スピード感は個人差があると思いますが)タイヤを車止めに当てた際、ド~ンとショックを感じるような止め方は避けなければ、その後前進させても効果が半減します。
車止めに当たったときのショックを防ぐには、(クリープ現象のバックでもスピードが早すぎるので)ブレーキ操作を併用しながら、超スローで車をバックさせる微妙なブレーキングが必要になります。この場合、車止めに当たってもショックもなく車が静かに止まるので、その時点でフートブレーキを強く踏み、シフトチェンジをドライブ(D)に入れ、クリープで車を 少し前進させればOKです。
この駐車方法だと何回繰り返してもタイヤやサスペンションにダメージを与えることはないと思います。もっとも一番のいいのは、車止めに当てることなく少し手前で止めるのがベストであることは言うまでもありません。
サスペンションは上下のストレスには強くても前後・左右のストレスは弱い?そうです。でも、運転操作時(直進・右折・左折)に、急ブレーキはもちろんですが、通常の運転操作でブレーキを踏んだ場合、運転状況によりサスペンションには、上下・左右・前後の物理的なストレスが都度かかります。私の車のそうですが、最近の車は運転支援機能があり、一般道の通常走行でも車間距離が縮まったり、障害物が近くにあると強いブレーキが 勝手にかかります。
運転歴59年間で複数台の車の乗り換えましたが、致命的なタイヤの損傷やアライメントずれ、サスペンションの不具合は、耐久年数や寿命による原因もあるので、ゼロではありませんが、致命的な不具合やそのために大きな出費をした記憶はありません。そのためにディーラー車検に高いお金を払って受けていますし、車の技術は日進月歩でめざましいものがあり、今の車は品質も高くそんなにヤワではないと思うのですが・・・
ショッピングセンターなど毎日のようにカミさんのお伴で食料の買い出しに行きますが、車止めにはゆっくり当てて駐車はしますが、短時間(2時間)なので毎回車止めには当てたままです。このような駐車方法の繰り返し程度で、タイヤとサスペンションに致命的なダメージを与えるというのは、個人的にはやや疑問に思ってしまいます。