先日、BSテレビ朝日系で再放送された田村正和主演の「忠臣蔵 音無しの剣」(12月13日放送)、同じく「忠臣蔵~その男、大石内蔵助」(12月14日放送)を録画したものを観ました。前者は、江戸幕府重鎮の隠し子である「逃がしの御前」の呼び名を持つ剣の達人・結城慶之助には、生涯でただ一人愛した女性がいて、「忠臣蔵」の裏にあった大人のラブストーリー仕立てとなっています。後者は、定番通りのストーリーです。
田村正和さんは私と同世代ですが、往年の大スター阪東妻三郎(通称阪妻:ばんつま)を父に持つオーラ―というのでしょうか、殺陣による華麗な太刀裁きやセリフのどれをとっても、映画の中ではとても存在感があります。
兄は言わずと知れた名優故田村高廣さん、弟は田村亮さんという田村三兄弟はあまりにも有名です。三兄弟の中では、一番のイケメンでもあり、メロメロになるご婦人ファンは多いと思います。残念ながら、2021年4月この世を去りました。享年77歳でした。
「忠臣蔵 音無しの剣」は、2008年12月14日、「忠臣蔵~その男、大石内蔵助」は、2010年12月25日に製作・放送されたテレビ番組でしたので、このたび14年~16年経ってからの再放送になります。
毎年12月になると時代劇「忠臣蔵」がかかせません。今の若い人たちは、あまり興味もわかないかもしれませんが、70歳を超える高齢者には、12月になると見たい定番の時代劇であると思います。我々世代は、忠臣蔵のストーリーは誰もが知っているのに。12月なると必ず放送される番組で何故か見てしまいます。亡くなった母が歴史ものの時代劇が好きだったので、映画館にも連れられて何度か見たこともあります。
私が幼少の頃の大人の娯楽と言えば、映画館でみる時代劇でした。その後テレビが普及し、番組内でも映画が放映されるようになり、今やインターネットで高解像度の映像を見たい時に見れる時代~幼少の頃ははるか遠い未来の世界でしたが、現実に体感できるとは長生きはするものです。
私は映画大好き人間なので、洋画を見る事の方が多いですが、邦画も見ますし時代劇も見ます。ちなみに、韓国映画においても朝鮮王朝の時代劇も面白いです。
「忠臣蔵」は、時は元禄15年 (1702年) 12月14日 大石蔵之助以下四十七人の義士が吉良上野介に対して敵討ちを行った実話を元に創作されています。実際に行ったことがありますが、東京品川にある泉岳寺には赤穂浪士のお墓があります。境内には吉良上野介の首を洗った井戸が現存しています。討ち入り時の衣服や防具なども展示されています。
人形浄瑠璃や歌舞伎の演目はじめ、登場人物それぞれの視点で脚色されたり、幾度となく映画やテレビドラマ化されており、製作回数も数知れず、さまざまな俳優が演じています。毎年12月になるとスペシャル記念番組として製作されることがよくありましたが、最近ではかって製作されたものを再放送することが多くなったように思います。
忠臣蔵は、松の廊下の吉良上野介の嫌がらせに、堪忍袋の緒が切れた浅野内匠頭の刃傷沙汰シーンは有名ですが、旅先で内蔵助を手助けすることになる立花左近役(北大路欣也)と、自分の名を騙る内蔵助(田村正和)と対峙する緊迫の名場面は何度みても感動します。
また、赤垣源蔵が討ち入りため不在の兄の羽織を前にお別れするシーン~帰宅した兄が何故気づいてやれなかったのかと悔やむ。討ち入り前に瑤泉院(内匠頭の妻)にお別れの挨拶に行ったとき、間者が紛れこんでいたため、仇討ちのつもりは毛頭ないとウソを言った内蔵助を彼女が叱責したが、後に仏前におかれた血判状をみて、真意を知った瑤泉院が許してほしいと泣き崩れるシーンなど涙なくして見れない。私も年をとったということかもしれません。