デジタル遺品の相続人がパソコンを開けられず問題になっています。デジタル遺品とは、故人が残したデジタル情報や電子的な資産の総称です。生前に使用していたデジタル機器(パソコンやスマホ)の中に残されたデータや、インターネット上に残されたデータが該当します。スマホ決済(PayPayなど)、電子マネー、メール送受信内容、ネットバンキング情報、SNS/Webアカウント情報、写真・動画、サブスクなどデジタル空間に存在しているものです。
総務省が2025年5月に発表した「通信利用動向調査」では、パソコンでインターネットを利用している人は46.8%、携帯電話(従来型携帯電話とスマートフォン)でインターネットへのアクセスをしている人は78.6%に達しているそうです。全世代を通して、パソコンより携帯電話での利用が圧倒的に多いです。
年代別では、インターネットのスマホ利用が一番多いのは30代の96.5%、20代・40代・50代の各世代は、バラツキがあるもののすべて93%以上、パソコン利用が一番多いのは、同じく30代で61.1%、20代・40代・50代の各世代は、ほぼ横ばいで60%前後です。私の世代である80代のパソコン利用12.0%、スマホ利用24.3%となっています。私は毎日パソコンとスマホをそこそこ使いこなしていますが、かなり少数派のようです。
このように時代の流れと共に、生活の多くがデジタル化され、故人のデジタル遺品の管理は、今後ますます重要になります。デジタル遺品は適切に管理されていないと、相続トラブルや情報漏洩の原因となることがあるため、利用者は生前から整理を始めておくことが大切になります。
デジタル遺品で困るのは、アカウントが分からないと、相続人がアクセスできず、重要な情報や資産が失われるリスクがあります。パソコンが開けなかったり、オンライン上の動画配信サービス(サブスク)は、契約すると自動更新なので、ID・パスワードでログイン後に解約手続きをとらない限り、毎月定額を徴収され続けます。ネットバンキングは、相続手続きや証明書提出しても、アカウント凍結や資産移転に多大な時間と労力を要します。
PC・スマホのパスワードを解除する専門業者もいるそうですが、数万円~数十万円の費用がかかります。料金の差はパスワード解析にかける労力と時間に比例すると思われます。結果が出るとは限らないため、成功報酬を採用することもあります。このような場合、「作業費」として10万円、結果を得られた場合には「成功報酬」の20万円を追加するケースです。結果が出ない場合の10万円出費は大きいです。
相続人に残すべきデジタル遺品情報
① 定期的に利用料金が発生するサービス(動画配信のサブスク、レンタルサーバー、有料音楽サイト、クラウドサービスなど)のWebサイト、課金される期間(毎月又は年間)および課金費用
② パソコンおよびWebサイトのログイン情報(ID・パスワード、暗証番号・PIN・二段階認証の有無・ワンタイムのスマホ電話番号)クレカ登録の有無。
③キャッシュレス決済(PayPayなど)チャージ金額がある場合、「端末の認証を有効にする」をオフにしておく、またはチャージを事前にゼロにしておく。スマホが暗証番号で開けられても、顏認証の場合、PayPayが本人しか開けない。
④クレジットカード情報、16桁番号、年会費の有無、有効期限、セキュリティコードなど、又は、現物クレカの所在場所を明確にしておく 年会費有料クレカは、解約手続きをしない限り、毎年銀行口座より引き落とされます。
インターネット契約と携帯電話の解約は一番最後にすることがポイントです。ウェブサイトを開くにはインターネット契約が必要ですし、ログインに二段階認証を利用していると、ワンタイムコードの連絡先をスマホにしている場合、現物がないとサイトを永久に開くことができなくなります。必要な手続きも出来なくなります。
デジタル遺品のみならず、銀行通帳・銀行印、自宅の所有権登記済証、遺書など大事なものの所在は相続人に分かるようにしておくべきだと思います。遺書を残していても所在場所が分からず、生前に聞いていた話と違うと揉めるケースもあります。
私も83歳、まだまだ元気ではありますが、いつの日かこの世から消えることになります。パソコン歴46年、ネット歴26年なので、デジタル遺品については、他人事ではありません。パソコンも何台も買い替えましたので、デジタル遺品となるべく産物が、パソコンおよび外部ストレージに、25TB(テラバイト)に存在しています。<1TB=1,000GB>
現在利用しているWindowsパソコン4台、および SNSやWebサイトのアカウント(ID・パスワード)は約140個あります。すべて一覧表(エクセル)にして印刷しており、息子にも分かるようにしています。パスワードマネージャーは、性に合わないので利用しません。もっとも、生前中に可能な限り、迷惑をかけるデジタル遺品は残さないよう心掛けるつもりです。





































