今月22日、「ザ・ベンチャーズ」の創設メンバーで、バンドリーダーでもあったドン・ウィルソンさんが88歳で亡くなりました。彼らの音楽の代名詞である「テケテケテケ」サウンドは、ドン・ウィルソンさんの専売特許でした。彼の逝去で、来日した時のメンバーは、すべて逝ってしまいました。音楽は永遠に残るものの、生でいつものメンバーを見ることが出来ないのはとても残念です。
エレキギターといえば、アメリカのインストゥルメント ロックバンド「ザ・ベンチャーズ」の存在なくして語れません。1960年代 日本に空前のエレキギターブームをおこした立役者であります。その後、昨年亡くなった「エレキの神様」と言われた寺内タケシさんも登場~アマチュアバンドを含めエレキギターブームに拍車がかかりました。
お馴染みのテケテケサウンドと言われるエレキギターの響きは、誰もが知っていますが、正式には「トレモロ・グリッサンド奏法またはクロマティック・ラン奏法と言われるものです。そのフレーズを弾くだけで、いっちょ前のエレキバンドの一員になった気持ちになったものです。当時、私もエレキギターを購入ましたので(笑)
創設以来、グループメンバーの入れ替わりはありましたが、やはり 日本にはじめて来日した時のメンバーの顏ぶれがお馴染みです。
左から、ドン・ウィルソン(リズムギター)、ボブ・ボーグル(ベース&リードギター)、メル・テイラー(ドラムス)、ノーキ・エドワーズ(リードギター&ベース)です。特に、モズライトをもったノーキー・エドワーズのギターテクニックは、エレキブームにより派生したアマチュアバンドに絶大な影響力をもっていました。
「パイプ・ライン」「ダイヤモンドヘッド」「キャラバン」「十番街の殺人」など多くのヒット曲があります。
最初の大ヒット曲である「急がば廻れ(ウォーク・ドント・ラン)」は、2006年グラミー賞の殿堂入りをしました。2008年にはザ・ベンチャーズそのものもロックの殿堂入りを果たしました。毎年のように来日し、1960年代後半から、全国津々浦々を回ったので、日本で知らない人はいないほどベンチャーズの認知度は高まりました(以下動画は、私がYouTubeにアップしているものです)
https://youtu.be/_TaupKWycgg
加山雄三さんとの交流はじめ、「京都の恋」「雨の御堂筋」「北国の青い空」「二人の銀座」など、日本の情景をイメージした、ベンチャーズ歌謡と言われる楽曲も大ヒット。ドラムス担当メル・テイラー亡きあと、ジュニアのリオン・テイラーやノーキ・エドワーズの後任で、ジェリー・マギーもメンバーとして来日しました。ジェリー・マギーは、2019年10月 ソロ公演できていた日本の地で亡くなりました。大好きな日本で彼も本望だったかもしれません。
もう、リアルに彼らの演奏を聴くことは出来ません。青春グラフィティーでもあった「ザ・ベンチャーズ」のエレキサウンド~また大きな昭和の火が消えました。