出典元:ViralHog( Youtube)
ロシア東部のオーホツク海に面するマガダン州の山で、ドローンによって撮影されたクマの親子の動画が話題になっています。
先に斜面を登った母グマが頂上から心配そうに見守る中、足を滑らせて途中何度も滑落してしまう子グマに思わず「頑張れ!」とつい声をかけたくなるほど、手に汗をにぎりながら見入ってしまいました。 一生懸命よじ登るいたいけない小グマの姿に感動します。
動画は親子と思われる2匹のクマが、雪に覆われた急斜面に足を踏み入れるシーンから始まりますが、冒頭 猛禽類と思われるワシ?の飛んでいる影が、下から上に通り過ぎてゆくシーンもあり、最強の親グマと一緒であっても、小グマにとっては脅威には違いありません。
その後、何度か滑落しながら子グマは母親と同じルートを辿って斜面をよじ登り、ついに母親のところまであとわずかという時に、親グマが雪を払って子グマを再び滑落させてしまいます。
結果、子グマは斜面のかなり下にある岩場が露出した場所まで滑り落ちようやく止まります。
滑り落ちた子グマは、最初とは違ったルートを必死に登りはじめ、ついに頂上にいる親グマのところに辿りつき、一緒に走り去るところで終わります。
紹介記事によっては、親グマが子グマに手を差し伸べようとしてバランスを崩したという説明もありますが、どうみても撮影中のドローンを見つめた後、わが子を外敵から遠ざけようと雪を払って滑落させたように見えます。
動画をみて多くの人が感動したという声がある中、撮影に批判の声もあるようです。
野生動物の専門家は、野外におけるドローンの使用について、野生動物にストレスを与えないようなルール作りを指摘しています。出典元である動画配給会社「ViralHog」より、11月2日にアップされた動画は、 その表れなのか Good(高評価)よりもBad(低評価)の方が多いのです。
私が思うに撮影スタッフは、ドローンを近づけ過ぎ親グマに敵意(ストレス)を感じさせたと分かっていたように思います。それが原因で雪を払われ岩場まで落とされた子グマが、その後 頂上の親グマに辿りつくまでのシーンの映像は、当初よりズームアウトしており、ドローンを遠く離して撮影しています。
冒頭に猛禽類の影が映り込んでいましたし、親グマはすでに警戒態勢だったと思います。ドローンによるストレスを親熊に与えた可能性は否めませんが、外敵から子を守るため親グマの生態本能や落とされても親に向かって登ってゆく小グマの一途な姿は、普通では絶対見ること出来ないものであり、個人的にはとても感動しました。