彼女はどこに立っていると思いますか? 出典:エミレーツ航空Youtubeチャンネル
客室乗務員と思しき女性のフリップボードめくりから始まるCM動画が話題になっています。中にはすでにご覧になった方もいると思いますが、高所に弱い私にはどぎもを抜かれます。広告主はアラブ首長国連邦(UAE)のドバイを本拠地とするエミレーツ航空(Emirates Airline)ですが、CGを使わずリアルな実写動画なので、どうやって撮ったのだろうと思ってしまうほど、インパクトのあるコマーシャルであります。
まずは、エミレーツ航空YoutubeチャンネルのCM動画を見てください。
最後のフリップボードからパンアウトされると、なんと立っている場所は、ドバイにある世界一高い建物「ブルジュ・ハリファ」(163階建 高さ828メートル)の頂上でした。
この動画は、アラブ首長国連邦(UAE)が、2021年8月8日に英国政府の定める渡航に関する制限で「レッドリスト」の国から「アンバーリスト」の国に変わり、入国制限が緩和されたことをフリップボードで告知したCM動画なのであります。ちなみに、日本もアンバーリスト国に分類されているそうです。
合成ではないかという声が寄せられたようですが、これらを払拭するようにCM動画公開してから、数日後メイキングも公開されました。
安全を第一に考慮し、頂上に立ったのはエミレーツ航空の客室乗務員ではなく、プロのスカイダイビングインストラクター(ニコール・ルンドヴィーク・スミスさん)です。ブルジュ・ハリファの頂上までは一般客の立ち入りが可能な展望台(124階)よりも、さらに高い160階から、階段やはしごを使って1時間以上かけて登り、この34秒のCM動画に撮影時間は5時間もかかったそうです。落下防止のハーネルを装着しているとは言え、彼女の立っているスペースは1メートル四方もないということです。高所に強い撮影スタッフでないと務まりませんね。