仏俳優アラン・ドロンさん、世紀の二枚目スター88歳で逝く

フランスの俳優アラン・ドロンさんが、8月18日自宅で3人の子供と家族に囲まれて88歳で死去しました。類稀なる美貌から1960年代から1970年代にかけて、世紀の二枚目スタートして一世を風靡しました。彼の出演した映画はほぼすべて観ています。映画の中のドロンは、カッコ良く今で言うイケメンでした。老いてもカッコよく、いい年の重ね方をしていて、存在感がありまさにヒーローでありました。

冒頭の動画は、私が編集してYoutubeにアップしているものですが、彼を世界に知らしめた代表的な映画「太陽がいっぱい」です。監督はルネ・クレマン、ニノ・ロータの音楽と共に映画史に残る作品だと思います。アラン・ドロンと共に、共演したモーリス・ロネやマリー・ラフォレは、すでに亡くなっています。映画の最初にチョロっと出た(後に大物女優になった)ロミー・シュナイダー、分かる人には分かりますが、彼女もこの世にいません。映画ファンにとってとてもさみしい限りです。

アラン・ドロンが出演した映画では、「冒険者」「地下鉄のメロディ」「ゾロ」はお勧めです。そのほか「ビッグガン」「シシリアン」「太陽はひとりぼっち」なども、Youtubeにアップしています。彼が出演した映画に流れる音楽(テーマ曲)は、特徴的ですべてがすばらしいものばかりです。

当時、良質なアメリカ映画もありましたが、フランス映画とイタリア映画の全盛時代でもあり、秀逸な映画が多数ありました。映画音楽は、ニノ・ロータやフランシス・レイ、ポール・モリア、レーモン・ルフェーブルなどの作曲家による映画音楽が大ヒットしました。数々のシーンと共に記憶に残っています。

当時、フランス映画の人気男優は、アラン・ドロンとジャン=ポール・ベルモンドが二分していました。ベルモンドは決して美男子ではありませんでしたが、ドロンにない個性があり負けず劣らず人気がありました。もう二人共この世にはいません。とてもさびしいです。二人が共演した映画に「ボルサリーノ」があります。動画再生をして当時の元気な二人を見ると、タイムスリップしたみたいで懐かしく思ってしまいます。

人間は誰しもいつかは亡くなりますが、彼らが出演した映画は作品としていつまでも残ります。映画を見るとどうしても当時を懐古してしまい、あの頃にもう一度戻りたいという気持ちになります。昭和の洋画・邦画に出演した俳優や著名人が、令和に入って殆どいなくなり、昭和がさらに遠のいてしまいました。昭和を語れる世代もぐっと少なくなりました。

仏男優では、アラン・ドロン、ジャン=ポールベルモンド、リノ・ベンチュラ、ジャン・ギャバン、仏女優では、ブリジット・バルドー、ミレーヌ・ドモンジョ、アンナ・カリーナ、カトリーヌ・ドヌーブ、カトリーヌ・スパーク、ジャクリーヌ・ササールなど、フランスには美男美女のスターがいっぱいいました。ブリジット・バルドーを除き、一世風靡したこの人たちは、この世にはいません。

伊俳優では、思いつくところで、マルチェロ・マストロヤンニ、ソフィア・ローレン、クラウディ・カルディナーレ、モニカヴィッティ などがあげられます。今の若い人には知らない俳優ばかりだと思います。

私も81歳~旬の30代~40代を過ごした昭和~映画・スポーツ・芸能・文化の各界のヒーローが、平成・令和の流れと共に亡くなってゆきました。昭和は完全に遠のき、令和に入った今、CGを含むVFXを駆使した面白い映画はたくさんありますが、昭和にあった心に残るような映画(映画音楽と共には殆どありません。

テレビは、お笑いタレント一色のトーク番組が大方を占め、音楽番組も歌は上手いと思いますが、相性に合わない楽曲ばかり・・・どうもついていけません。なので、テレビ番組を見ることはぐっと少なくなりました。エンタメ系は、もっぱらYoutubeやTikTok、サブスクの動画配信(Netflix、Amazon Primeなど)を観ます。

今後、昭和のスクリーンを彩るヒーローたちの映画は、時を超えて語り継がれてゆくに違いありませんが、いずれ昭和を語る人たちもいなくなり、Youtubeなどに昭和の映画や音楽もなくなる時が必ず訪れます。

時代の流れは、世代変りをしながら、同じことを繰り返しながら、アップデート(更新)しながら、進んでゆくのでしょうね。この歳になるとなんだか将来を達観してしまいます(笑)

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