3月22日(日本時間)米フロリダ州マイアミで行われた第5回ワールド・ベーシック・クラシック(WBC)対アメリカの決勝戦は大谷翔平とマイク・トラウトの対戦や対メキシコ戦準決勝の逆転サヨナラなどドラマのような試合展開に痺れました。私だけでなく日本中の野球ファンは、まさに絵い書いたような勝利に感動したと思います。前回王者アメリカに3-2で勝利、WBC7戦全勝で14年ぶりに3度目の優勝を果たしました。
2回表、初先発の今永選手から、好調ターナーにソロホームランを早々に決められ、さすが全員メジャーリーガーのアメリカ軍団は違うなと思いましたが、2回裏に調子の上がってきた村上選手が早速豪快な2階観客席に入る同点ソロホームランで安堵、まさに「村神様」でした。
アメリカの強打者で占められる打線を、若い5人の投手陣が3回~7回まで追加点を与えず、8回にダルビッシュにつなげました。残念ながら1死からソロホームランを打たれ1点追加されましたが、1点リードを死守。
9回裏、大谷選手がリリーフで登場~先頭打者を塁に出したものの、次の打者をゲッツーで打ち取り2死走者なし、最後のバッターは、三度のMVPをとった現役最強打者のマイク・トラウト。大谷の投球数は、140キロのスライダー (2球)と163~164キロのストレート(4球) の全6球。最後はスライダーで三振に打ち取り、1点リードのまま3-2で侍ジャパンの優勝となりました。同じチームメイトの二人は絶対対戦することない「世紀の勝負」はまさに夢の対決でした。
今回の決勝戦を含め、一次リーグ(日本・韓国・オーストラリア・中国・チェコ)から、対イタリア戦の準々決勝、対メキシコの準決勝のすべてのテレビ中継を見ていましたので、それぞれドラマがあり、感動もひとしおでした。一次リーグの総当たり戦は、いずれも大量点による勝利で安心して見れましたが、負けたら次がない勝ち抜き戦となる準々決勝からは、さすがに毎回手に汗を握るような試合でした。
特に、ギアが一段と上がる準決勝の対戦相手は、アメリカに大勝利したメキシコでした。最終的には6-5で日本のサヨナラ勝ちでしたが、1点リードされたまま9回表を迎えたので、ひょっとしたら日本は負けるかもしれないと思っていました。4-5で迎えた無死9回裏、先頭打者大谷がツーベースヒット、一塁ランナーは四球を選んだ吉田選手(ピンチランナー周東選手に変わりましたが)は、1塁ベースから「次はお前だぞ」と次の打席の村上選手を指さしました。
メキシコ戦では、3打席連続三振で絶不調の村上、9回裏打席に入った彼は、バンドも考えていたそうですが、コーチから栗山監督が思い切って行けと言っていること伝えられ、腹をくくったという。結果、見事にタイムリーツーベースで2点追加、6-5でサヨナラー逆転勝利となりました。
栗山監督率いる侍ジャパンのWBC優勝は名実共に野球世界一であります。すばらしい試合を通して野球ファンのみならず、多くの日本国民が勇気と感動を貰いました。