前立腺がん治療日記15 放射線治療後12カ月(経過観察)排尿回数が正常に戻る【完】

7ヵ月間のホルモン治療の後、「広島がん高精度放射線治療センター(通称HIPRAC:ハイプラック)」にて、昨年2月1日から3月29日まで、IMRT(強度変調放射線治療)による前立腺がんの放射線治療を延べ39回(78Gy:グレイ)を受けました。治療終了後は、広島大学病院泌尿器科で、前立腺がん腫瘍マーカー検査(PSA検査:ng/ml)による経過観察が3ヵ月毎に実施されます。

本日は、広島大学病院放射線治療科(HIPRAC外来)に行ってきました。広島大学病院泌尿器科と放射線治療科が連携をとっていますので、治療終了後は二つの各診療科に3ヵ月毎に通っています。但し、今年から放射線科は4ヵ月毎で良いことになりました。

放射線治療の場合 、2回の検査で連続して最低値からPSA値2.0以上、全摘手術の場合、 PSA値0.2以上で、再発と判断されます。なので、治療後の定期的な経過観察はかかせません。

広大泌尿器科で、今年3月4日にPSA検査を行い、当ブログの治療日記にて紹介しましたが、PSA値0.147でした。放射線治療終了後のPSA値推移は、0.147 ⇒ 0.092 ⇒ 0.160 ⇒ 0.147と順調に推移しています。

放射線科担当医は、治療を受けたハイプラックの担当医と同じD先生です。放射線治療は副作用を生じる可能性があるので、治療期間中、毎週2回の経過観察を受けていました。

*放射線治療によって生じる可能性のある副作用
(1)急性期(治療中~終了後数週間まで)
治療開始後2~3週間ほどすると排尿障害(勢いがない、途切れる、時間がかかる)、排尿回数の増加、残尿感、排尿時痛、排便時の痛み出血(痔の一時的悪化)などの症状が起きることある。
(2)晩期(放射線治療終了後、3ヵ月以降~)
膀胱炎(膀胱出血など)、尿道狭窄、直腸出血など起きる可能性がある。

放射線治療の場合、急性期と晩期の副作用があります。特に、晩期副作用は数年後に生じる場合もあります。治療中は排尿障害や残尿感、排便時出血などはありませんでしたが、排尿回数は確実に増えました。下記シートは、病院側の指示で毎日記録していた治療後半(2021/3/10以降)のものですが、排尿回数1日8回以上が当たり前でした。2、3時間に1回のペース。治療前は1日5~6回程度でした。

睡眠時間5時間なので、夜間排尿で起きることはありませんでしたが、それでも起床時はいつも漏れそうでした(笑)治療後、半年間以上は頻尿状態(1日7回以上)が続きました。今年に入って徐々に、排尿時間の間隔が長くなり、現在1日6回でおさまるようになりました。

問題の晩期副作用による直腸出血は、放射線科担当医のD先生のお話によると、放射線治療を受けた前立腺がん患者全体の1~2%だと言われました。なので、治療を受けた多くの人は、晩期の直腸出血はないようです。また、出血がある場合も、痔のようにポタポタではなく、便に血がついているという感じだそうです。

前立腺のみにピンポイントで放射線を当てるIMRT(強度変調放射線治療)に負うところも大きいと思います。直腸や膀胱にダメージを与えないよう、毎日の排便(直腸を空にする)と膀胱に適度に尿を溜めた状態で治療を受けていましたので、急性期・晩期副作用も劇的に少なくなったようです。

放射線治療中も、週3回のマラソン(ジョギング)練習は続けていました。現在も健康法として6.5km~9km(45分~1時間)を走っています。

前立腺がん治療日記は、本日の投稿を以て終了させていただきます。2020年8月30日より、前立腺がん発覚から治療終了および1年間の経過観察状況を備忘録を兼ねた治療日記として、1年7カ月に渡りブログ投稿をさせていただきました。放射線治療をする方の参考になればと思っています。

私の場合、早期発見ということもあり、治療後の経過は現在のところ順調に推移しています。これからも定期的なPSA値の経過観察は欠かせませんが、今後は必要に応じて単発でご報告できればいいかなと思っています。与えられた寿命に感謝しながら、残り人生を思いっきりエンジョイしたいと思います。

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