「広島がん高精度放射線治療センター(通称HIPRAC:ハイプラック)」にて、今年2月1日から3月29日まで、IMRT(強度変調放射線治療)による前立腺がんの放射線治療を受け無事終了しました。
今後は、前立腺がん腫瘍マーカー検査(PSA値)による経過観察が3ヵ月毎に実施されます。外科手術(全摘出)の場合も同様です。
放射線治療終了から、3回目の経過観察になりますが、12/10(金) 広島大学病院泌尿器科、12/13(月)広島大学病院放射線科(HIPRAC外来)に行ってきました。
前立腺がんの場合、外科手術や放射線治療が滞りなく終わっても、完治したかどうかは、治療後の 定期的に行われるPSA検査の推移(経過観察)によって判断されます。全摘出の場合は、前立腺がないので、理論的にはゼロになる筈ですが、実際のPSA値は、0.00×××というふうに、僅かですがゼロにはなりません。全摘出した外科手術の場合、2回の検査で連続してPSA値0.2以上で再発となります。放射線治療の場合、最低値からPSA値2.0以上で再発と判断されます。言うまでもなく、早期発見の上 適切な治療が行われれば、再発の確率は限りなくゼロになることは言うまでもありません。
私の場合、放射線治療終了後から約8カ月経過した今回はPSA値 0.16でした。前回PSA値 0.092でしたので、0.068ほどわずかに増えたことになります。今後 PSA値推移は緩やかに増えてゆくのか、上がったり下がったりするかは、患者によっていろいろですが、経過観察に委ねるしかありません。放射線治療が功を奏していれば、数値の上下動はあっても、PSA値2.0超えない範囲で推移してゆきます。
HIPRACの放射線治療実績として、平成27年10月~令和3年11月の疾患別紹介元医療機関別新規治療患者数実績が公表されていますが、前立腺がん治療患者数は、合計734人となっていました。最初に治療を受けた人は6年経過していることになりますが、5年生存率は公表されていません。放射線科D先生(HIPRAC外来)のお話によると、前立腺がん早期発見(低リスク・中リスク)で治療をした場合では、5年生存率はほぼ100%と言われました。ちなみに、私は中リスク《グリソンスコア:7(4+3) 》でした。
また、放射線治療の副作用で急性期(治療中~治療終了後数週間)におきる、排尿障害(勢いがない、途切れる、時間がかかる)排尿回数増加、排尿痛、排便時痛み・・・晩期(放射線治療後3ヵ月以降)におきる、膀胱炎(膀胱出血)、尿道狭窄、直腸出血などは、治療8カ月経った現在、 排尿回数が治療前の5~6回/日に比べて、7回~8回/日と若干増えただけで、ほかは全く問題ありません。
次回の経過観察日は来年3月4日となりました。参加する「第16回ロードレース大会」の2日前になります(^^)
PSA値および治療の推移 (冒頭のグラフ参照)
*2018/01/10 PSA値 8.1 MRI画像所見「前立腺がんの疑い有」針生検実施 前立腺がん見つからず
*2020/07/17 PSA値13.0 針生検実施 10カ所の組織片採取で病変部1カ所から前立腺がん見つかる
*2020/08/27 男性ホルモンを抑制するゾラテックス3.6mg (4週間持続型製剤) 腹部皮下注射>
*2020/09/28 PSA値 9.05<ゾラテックスLA10.8mg(12~13週間持続型製剤)腹部皮下注射>
*2020/12/18 PSA値 2.36<ゾラテックスLA10.8mg(12~13週間持続型製剤)腹部皮下注射>
*2021/02/01 放射線治療開始
*2020/03/12 PSA値 0.566
*2021/03/29 放射線治療&ホルモン治療終了
*2021/06/11 PSA値 0.147
*2021/09/10 PSA値 0.092
*2021/12/10 PSA値 0.16 (前回より+0.068増)