歯医者のうがい用コップ(金属製)は交換しているの?

 

私のかかりつけの歯医者さんは40年以上のお付き合いになります。
先代の先生が亡くなり現在は息子さんに引き継がれ現在もお世話になっています。

 

二代続けて付き合いも長い歯科医院で、説明も丁寧で先生の技術にも納得しているのですが、かねてより気になることがありました。それは治療時に使ううがい用のコップです。
最近は紙コップが多いと言われているのに、未だに金属製コップを使用しています。
コスト的には使い捨ての紙コップの方が簡単でコストも安上がりと思うものの、ゴミ削減の観点では金属製コップがベストです。

 

実は、何十年も診て貰っているのに、うがい用コップの交換をしたところを、一度も見たことがありません。なんかの拍子に目撃する機会があってもよさそうなものですが、交換するところに遭遇したことがないのです。

 

患者としては治療椅子に座ったとき、アピールするためにも目の前でコップを替えてくれれば安心ですが(そういう医院もあるようです)、待合室には院内感染には細心の注意を払っている旨掲示してあるので、交換しているのだろうと思うものの、一度も見ていないので気になるところです。
もう、長いお付き合いなので今更聞くまでもないと、疑いもなく診て貰っている次第です。

ネットで調べてみると、高温蒸気や熱湯煮沸などで滅菌している筈であるというものの、直接先生に聞いてみたという事例が全くありません。あくまで患者さんの印象で述べている記事が目立ちます。長年診てもらっている先生を疑うようで聞きにくいということもあるかもしれません。

 

先日、半年毎の歯石除去・クリーニングの案内が歯科医院から来ましたので、診て貰った際に思い切って聞いてみました。
「つかぬことを伺うのですが、このうがい用コップは患者さんごとに交換しているんですよね?」
先生の回答は「滅菌したものを患者さんごとに交換している」との事。
患者さんが入れ替わるときに、事前に助手がすばやく替えているようです。

先生が、交換していないものを交換しているとはさすがに言わないでしょうし、信用にかかわることなのでそこは間違いないと思いますのでひと安心です。
調べてみると紙コップでも交換していない歯科医院もあるという信じられないようなケースもあるようでホントびっくりします。

 

うがい用コップはもちろんですが、ドリルの歯である「ポイント・バー」といわれる部分やドリルを取り付ける「ハンドピース」と呼ばれる金属製の柄の部分、歯科医の手袋などの対処について学会の指針があり、基本的には患者ごとに交換しなければなりません。

 

ドリルの歯である「ポイント・バー」といわれる部分は、歯を削るという意味では患者の体に接する所なので、患者の治療が終わった後は、洗浄して唾液や血液などを落とし、さらに高温の蒸気が発生する装置に入れて、細菌やウイルスを100%なくす滅菌処理を取るよう学会の指針などで定められています。
しかし、この「ポイント・バー」を指針通りに洗浄・滅菌しているとした回答は64%とのこと(平成29年アンケート調査)

 

では、指針通りに器具を患者ごとに交換している歯科医院を見つけるにはどうしたらいいのでしょうか。実は歯科医院の院内感染に対する姿勢がわかる方法があります。しかも待合室を見渡すだけでOKなのです。

 

待合室に「歯科外来診療環境体制加算(外来環)の施設基準を満たしている」旨の掲示があることで判断がつくそうです。これは院内感染対策や医療安全対策の体制を整えたとして、厚生労働省の出先機関である地方厚生局に届け出ていることを意味します。
外来環をウリにしている医院もあるそうです。

 

なので、ぜひ治療を受けている歯科医院の待合室で確認してみましょう。
また、調べるのに敷居は高いですが、お住まいの地方厚生局の都道府県事務所のホームページでも届出のあった歯科医院が分かります(階層の深いところにあるようです)。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です