iPhoneの上手な充電の仕方

iphone のバッテリは、充電方法の仕方次第で寿命に差が出てきます。

ご存知の通りバッテリーは一次電池(使い捨て:乾電池)と二次電池(繰り返して使える:充電池)があります。 iPhoneは二次電池である「リチウムイオンバッテリー」を使っています。
厳密には電解質に液体ではなくゲル状のものを使った「リチウムポリマーバッテリー」が正確な名称です。

完全放電された状態を「放電深度100%」で表しますが、放電深度が大きいほど充電サイクル回数寿命は短くなり、逆に「放電深度」が小さいほどバッテリーの寿命は延びます。

「放電深度」を半分(50%)にすると充電サイクル回数が2倍になると実験で確認されています。
使い切り(放電深度100%)フル充電では、充電サイクル回数は400回と言われていますが、理論的には800回まで回数が延びるということです。

Appleの説明によれば充電サイクルの1回は、バッテリー容量0%から100%充電を1回としていますので、バッテリー容量50%からフル充電(100%)した場合は0.5回になります。

例えば、容量30%から70%(0.7回)を充電して100%になりますが、次の充電の内30%(0.3回)を足して充電サイクル1回のカウントとなります。 (電池内の制御回路でカウントされていると思います)
なので、使い切り満充電(フル充電)をしない限り 充電する毎に1回とカウントしている訳ではありません。

400回に達すると、充電容量は80%くらいに落ち電池の持ちが悪くなります。

iPhoneの充電方法は、定電流定電圧充電方式です。
定電流充電で80%までを1時間くらいで充電し、その後 定電圧充電に切り替え 徐々に電流が減少し最終的に100%の充電を行います。 フル充電以降は微弱な電流を継続的に流すトリクル充電に移ります。

フル充電(満充電)のまま充電し続けることは、バッテリーの使用温度(内部温度)が高くなり、電池寿命を縮めます。 100%充電したらケーブルはすぐに抜きましょう。

充電しながらの長時間使用、就寝前に充電をセットし夜明けまでそのままにしておく、ケースに入れたままの充電~等々、いずれもバッテリーの使用温度上昇につながるので、電池の寿命に悪影響を及ぼします。

理想的にはバッテリ容量30%を残し、充電は80%までにして正味50%を利用すれば理想的(放電深度50%で且つバッテリの使用温度上昇が小さい)ということになります。

放電深度の観点からすれば継ぎ足し充電は理にかなっていると言えます。
(ニッカド/ニッケル水素電池はメモリ効果があるので継ぎ足し充電はNG~使い切り満充電)

運用的には充電は80%~90%まで、使用は20%~30%を残し、正味60%~70%の活用でも電池寿命には良い影響を与えます。

リチウムイオン電池の使用温度は0℃~35℃です。
寒いところや真夏の自動車内の放置も厳禁です。

充電時間短縮のためiPhone付属の電源アダプタ(5V 1A)の代わりに、iPadの電源アダプタ(5V 2.1A)を使って更なる急速充電が可能です。

仕様上 全く問題はないのですが2倍の電流を流す訳なので、バッテリー使用温度が通常時の充電より高くなります。 回数が増せばやはり電池にダメージを与えます。 バッテリーを長く持たせたいのであれば緊急時以外は本体付属の電源アダプタを使うようにしましょう。

ちなみに使い切った容量0%のバッテリーの電圧は0Vということではありません。
満充電(容量100%)3.7Vから電圧2.8V(容量0%)になると保護回路が働きそれ以上は放電しないようになっています。

iPhoneバッテリーについては「Mac Fan」 3月号にも紹介されています。

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