日別アーカイブ: 2018年4月12日

妻が願った最後の「7日間」の詩~こめられた夫婦愛に改めて感動

 

去る3月9日付朝日新聞の「声」欄に、《妻が願った最後の「7日間」》と題した投書が掲載されました。 「一月中旬に妻容子が他界しました・・・」から始まる投書記事に、SNS上で瞬く間に広がり多くの人にシェアされました。
多くの皆さんがこの詩にこめられた夫婦愛に感動したことは記憶に新しいところです。

 

投書の主は、神奈川県在住の宮本英司さん(71)~ 容子さんの病の発症は3年前でしたが、昨年11月に突然の入院。 すぐ帰るつもりで身の回りのこと何もしないまま、今年1月中旬に帰らぬ人となってしまいました。 奥さんは末期のガンでした。 


病室の枕元のノートに「7日間」というその詩を残して・・・

 

新聞に投書された詩は、字数制限があっため、詩の一部を抜粋して掲載されたものですが、4月11日「With News(ウィズニュース」(朝日新聞デジタル)記事で、詩の全文が紹介されました。

 

「七日間」

神様お願い この病室から抜け出して
七日間の元気な時間を下さい

一日目には台所に立って 料理をいっぱい作りたい
あなたが好きな餃子や肉味噌 カレーもシチューも冷凍しておくわ

二日目には趣味の手作り 作りかけの手織りマフラー
ミシンも踏んでバッグやポーチ 心残りがないほどいっぱい作る

三日目にはお片付け 私の好きな古布や紅絹
どれも思いが詰まったものだけど どなたか貰ってくださいね

四日目には愛犬連れて あなたとドライブに行こう
少し寒いけど箱根がいいかな 思い出の公園手つなぎ歩く

五日目には子供や孫の 一年分の誕生会
ケーキもちゃんと11個買って プレゼントも用意しておくわ

六日目には友達集まって 憧れの女子会しましょ
お酒も少し飲みましょか そしてカラオケで十八番を歌うの

七日目にはあなたと二人きり 静かに部屋で過ごしましょ
大塚博堂のCDかけて ふたりの長いお話しましょう

神様お願い七日間が終わったら
私はあなたに手を執られながら
静かに静かに時が来るのを待つわ
静かに静かに時が来るのを待つわ

 

18歳の時、英司さんが講義ノートを借りようと、容子さんに声がかけたのが最初の出会い。
次第にお互いの存在が大きくなり学生時代はいつも一緒でした。
同い年の二人は25歳の時、周囲に背中をおされ結婚。

容子さんは元高校の国語教師でした。
闘病からはじまった交換日記
最後の書いた一行は「頑張って、生きたいよ」

 

素敵な詩や言葉に胸がつまります。 夫婦とはこうありたいですね。
お互いさまだけどカミさんを大事にしなくては~
平凡だけど普通に元気で一日が過ごせることが如何に大切で幸せなことなのか思い知らされます。